ア.本件取引が利益相反取引である場合には,Bが特別の利害関係を有する取締役としてこれを承認する取締役会の議決に加わっていなかったとしても,本件取引により甲社に損害が生じたときは,Bは,その任務を怠ったものと推定される。
イ.本件取引が利益相反取引であるにもかかわらず,取締役会の承認を受けずにされた場合には,本件取引によりBが得た利益の額は,甲社に生じた損害の額と推定される。
ウ.判例によれば,本件取引が利益相反取引であるにもかかわらず,取締役会の承認を受けずにされた場合でも,Bが有効な取締役会の承認があったと信じて取引をしていたときは,甲社は,Bに対し,本件取引の無効を主張することはできない。
エ.判例によれば,本件取引の内容が,Bが甲社に対して無利息かつ無担保で金銭を貸し付けるものである場合には,利益相反取引として甲社の取締役会の承認を受ける必要はない。
オ.判例によれば,本件取引の内容が,不動産鑑定士による鑑定評価の評価額を代金額として甲社がBから不動産を買い受けるものである場合には,利益相反取引として甲社の取締役会の承認を受ける必要はない。