ア.裏書人は,遡求義務者にならない場合がある。
イ.判例の趣旨によれば,遡求を受けて受け戻した手形の所持人は,満期の日から3年を経過して振出人の義務について消滅時効が完成した後であっても,前者である遡求義務者に遡求をすることができる。
ウ.手形が,振出人AからB,BからC,CからD,DからEに順次裏書によって譲渡され,手形の所持人Eが,裏書人B,C及びDのいずれに対しても遡求をすることができる要件を満たしているが,いまだその請求をしていない場合において,Eが,B,C及びDから同時に遡求金額の支払の申出を受けたときは,Eは,B,C及びDのうち,任意に選んだ者から支払を受けることができる。
エ.判例の趣旨によれば,手形の所持人が,支払呈示期間内に,振出日が白地である確定日払の手形を,白地を補充しないで支払のため呈示し,支払を拒絶された場合には,支払呈示期間経過後に白地を補充したとしても,遡求をすることができない。
オ.判例の趣旨によれば,約束手形の振出人に対する満期前の手形金請求訴訟の提起又は当該訴訟に係る訴状の送達は,裏書人に対する満期後の遡求権行使の要件である支払のための呈示としての効力を有しない。