ア.営業として甲県内においてトラックによる陸上貨物運送を行っているBが,A社の取締役会において,当該運送に係る取引につき重要な事実を開示することも,その承認を受けることもしていない場合には,A社は,当該運送に係る取引によってBが得た利益を自己の利益とみなすことができる。
イ.営業として甲県内においてトラックによる陸上貨物運送を行っているBが,A社の取締役会において,当該運送に係る取引につき重要な事実を開示することも,その承認を受けることもしていない場合において,当該運送に係る取引によってA社に損害が生じたときは,Bは,その任務を怠ったものと推定される。
ウ.A社が,その事業計画及び市場調査に基づき,甲県に隣接する乙県内においてトラックによる陸上貨物運送を開始することを取締役会の決議によって決定し,乙県内においてトラックターミナル用の不動産を取得した後,Bが,営業として乙県内においてトラックによる陸上貨物運送を行おうとする場合には,A社が乙県内においてトラックによる陸上貨物運送をいまだ開始していないときであっても,Bは,A社の取締役会において,当該運送に係る取引につき重要な事実を開示し,その承認を受けなければならない。
エ.Bが事業として甲県内においてトラックによる陸上貨物運送を行っているC株式会社の代表取締役となって当該運送に係る取引をしようとする場合には,Bは,A社の取締役会において,当該取引につき重要な事実を開示し,その承認を受けなければならない。
オ.Bが,トラックによる陸上貨物運送を行うことを事業の目的とするD株式会社(以下「D社」という。)を設立し,その発行する全部の株式を保有する場合において,自らはD社の代表取締役でないときは,甲県内における陸上貨物運送に係る取引について継続的に自ら決定してD社の代表取締役に指示しているときであっても,Bは,A社の取締役会において,当該取引につき重要な事実を開示し,その承認を受けることを要しない。