ア.憲法改正国民投票制は,国民の憲法制定権力の思想を端的に具体化したものであるとの見解によれば,これを廃止することは,改正権の自己否定であり,国民主権の原理を揺るがす意味を持つので,憲法改正によっても国民投票制を廃止することは許されないこととなる。
イ.憲法では,憲法改正には国民投票の「過半数の賛成」が必要であると規定されている。過半数の意味については,見解が分かれていたが,平成22年5月に施行された「日本国憲法の改正手続に関する法律」では,投票総数(賛成票と反対票の合計)の過半数とされている。
ウ.憲法では,憲法改正について国民の承認を得たときは,天皇は「国民の名で,この憲法と一体を成すものとして」公布すると規定されている。これは,憲法改正権が国民にあることを明確にし,改正された部分も他の部分と同様の最高法規としての効力を有することを意味する。