ア.「板まんだら」事件判決(最三小判昭和56年4月7日)は,宗教上の教義や信仰に関わる紛争について裁判所は厳に中立を保つべきであるとして,これらの事項が訴訟の前提問題に含まれている場合には,当該訴訟は法律上の争訟に当たらないとしたものである。
イ.苫米地事件判決(最大判昭和35年6月8日)は,法律上の争訟の要件が満たされる事案であっても,高度の政治性を有する国家行為に関しては,実際的必要性の観点から,裁判所が司法判断を下すのを自制すべきであるとしたものである。
ウ.警察法改正無効事件判決(最大判昭和37年3月7日)は,警察法改正が衆参両院において議決を経たとされ,適法な手続で公布されている以上,裁判所は両院の自主性を尊重すべきであり,議事手続に関する事実を審理してその有効無効を判断すべきでないとしたものである。