ア.両決定は,いずれも,差止めの実質的要件について,北方ジャーナル事件判決(最大判昭和 61年6月11日)を参照し,公共性,公益性,重大にして著しく回復困難な損害を被るおそれ,という3要件を用いた。
イ.両決定は,記事内容の公共性について判断を異にした。抗告審は,婚姻や離婚という出来事自体は私事であるが,娘は政治家一家の長女であって後継者となる可能性があることを理由に,記事内容の公共性を認めた。
ウ.両決定は,損害の程度の評価をめぐって判断を異にした。抗告審は,本件記事で取り上げられた私事自体は人格に対する評価に常につながるものではないし,日常的にどうということなく見聞する情報の一つにすぎない,と判断した。