ア.「博多駅事件決定」は,裁判所の提出命令について適法としたが,「日本テレビ事件決定」と「TBS事件決定」は,公正な刑事裁判を実現するためには,適正迅速な捜査が不可欠であるとして,検察事務官や司法警察職員がした差押えについても,適法と認められる場合があるとした。
イ.「日本テレビ事件決定」と「TBS事件決定」では,対象のビデオテープは,事件の全容を解明し犯罪の成否を判断する上でほとんど不可欠と認められるものであったのに対し,「博多駅事件決定」では,犯罪の成立は他の証拠上認められるが,事件の重要な部分の真相を明らかにする必要があるとして,取材フィルムの提出命令を適法とした。
ウ.3事件いずれの決定においても,それぞれその対象となった取材フィルム又はビデオテープは,既にそれらが編集された上放映されており,提出命令又は差押えによって放映が不可能となって報道の機会が奪われたというものではなかった。