ア.A説は,例えば飲食店の食器に放尿する行為は,食器を破壊することと同視されるということを論拠の一つとする。
イ.A説によると,建物の美観・外観を汚損するにとどまるビラ貼り行為は,「損壊」に当たらないことになる。
ウ.B説によれば,毀棄罪又は損壊罪の成否に,原状回復の難易も考慮されることになる。
エ.A説からは,B説に対して,B説に立ちつつ窃盗罪に不法領得の意思が必要とすると,隠匿目的で他人の物の占有を取得する行為を処罰できなくなるという批判が可能である。
オ.B説からは,信書隠匿罪について,隠匿は「毀棄」,「損壊」の一形態ではないが,信書の隠匿により,名宛人がその情報に接することが阻害されるために特に設けられたものであるということが可能である。