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未遂・共犯平成23年(2011年) 第13問

次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し,正しい場合には1を,誤っている場合には2を選びなさい。

ア.甲は,乙を毒殺する目的で毒入り菓子をお歳暮として郵送するため,郵便局の窓口でその菓子を包んだ小包の郵送を申し込んだが,誤って実際には存在しない住所を宛先として記載したために同小包はどこにも配達されずに甲宅に送り返された。この場合,甲には殺人未遂罪が成立する。
イ.甲は,自己が居住する建物に付した火災保険の保険金を保険会社からだまし取る目的で同建物に放火したが,保険金を請求するに至らなかった。この場合,甲には詐欺未遂罪は成立しない。
ウ.甲は,乙の住居内に侵入し,タンスの引き出しを開けるなどして金目の物を探したが,見付けることができないうちに乙に発見された。甲は,逮捕を免れるため,乙に対して包丁を示して脅迫し,屋外に逃走したが,通報により駆けつけた警察官に現場付近で逮捕された。この場合,甲には事後強盗未遂罪が成立する。
エ.甲は,勾留状の執行により拘禁されている未決の被告人であったところ,逃走の目的で拘禁場の換気孔の周辺の壁部分を削り取って損壊したが,いまだ脱出可能な穴を開けるに至らず,逃走行為自体に及ばないうちに検挙された。この場合,甲には加重逃走未遂罪は成立しない。
オ.甲は,他人が居住する建物に放火することを企て,30分後に発火して導火材を経て同建物に火が燃え移るように設定した時限発火装置を同建物に設置したが,設定した時刻が到来する前に発覚して同装置の発火に至らなかった。この場合,甲には現住建造物等放火未遂罪は成立しない。