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未遂・共犯平成24年(2012年) 第4問

次のアからオまでの各記述を判例の立場に従って検討し,甲に()内の犯罪の共同正犯が成立する場合には1を,教唆犯又は幇助犯が成立する場合には2を,間接正犯が成立する場合には3を選びなさい。

選択肢

  • 1.共同正犯が成立する
  • 2.教唆犯又は幇助犯が成立する
  • 3.間接正犯が成立する
ア.甲は,甲の所属する暴力団事務所にVを連行し,同事務所において3日間,Vを逃走できないように見張って監禁し,その後,同じ暴力団に所属する乙に対して「お前が俺に代わって見張れ。」と言った。乙は,これを了承し,4日目から前記事務所においてVを逃走できないように見張って監禁した。5日目に乙が居眠りをした隙に,Vは,前記事務所の窓から外に飛び降りて逃げ出したが,飛び降りた際,右足首を骨折した。(監禁致傷罪)
イ.甲は,乙が自宅で賭博場を開張して利益を得ていることを知り,乙の役に立とうと考え,乙に連絡することなく,乙の開張する賭博場にA及びBを誘引し,賭博をさせた。(賭博場開張図利罪)
ウ.甲は,常日頃暴行を加えて自己の意のままに従わせていた実子の乙(13歳)に対し,Vが管理するさい銭箱から現金を盗んでくるように命じ,乙は,是非善悪の識別能力及び識別に従って行動を制御する能力を有していたが,甲の命令に従わなければまた暴力を振るわれると畏怖し,意思を抑圧された状態で,前記さい銭箱から現金を盗んだ。(窃盗罪)
エ.甲は,知人乙から,交際相手であるVを殺害したいので青酸カリを入手してほしいと依頼され,自らもVに恨みを抱いていたことから,青酸カリを準備して乙に交付した。乙は,甲から青酸カリを受領した後,実行行為に出る前にV殺害を思いとどまり,警察署に出頭した。(殺人予備罪)
オ.甲は,乙から,乙がV方に強盗に入る際に外で見張りをしてほしいと頼まれ,利益を折半する約束でこれを承諾し,乙と共にV方に赴いた。甲がV方の外で見張りをしている間に,乙はV方に侵入した。その後,甲は,不安になり,携帯電話で乙に「やっぱり嫌だ。俺は逃げる。」と告げた上,その場から逃走した。乙は,甲の逃走を認識した後,V方内にいたVを発見し,同人に包丁を突き付けてその反抗を抑圧した上,現金を強取した。(強盗罪)