次のⅠないしⅢの【見解】は,逮捕・勾留の要件が備わらないA事実での逮捕・勾留に先立って,逮捕・勾留の要件が備わっているB事実で逮捕・勾留する場合の適法性に関するものである。【見解】に関する後記アからオまでの記述のうち,誤っているものは幾つあるか選びなさい。
【見解】 Ⅰ.B事実について逮捕・勾留の要件が備わっているか否かを基準に適法性を判断すべきであり, 捜査機関がB事実による逮捕・勾留中に主としてA事実の取調べを行う意図であるか否かは, B事実による逮捕・勾留の適法性に直接には影響せず,B事実について逮捕・勾留の理由と必 要性が備わっている限り,裁判官はB事実での逮捕状請求や勾留請求を認容すべきである。 Ⅱ.逮捕・勾留の基礎となっているB事実の背後にあるA事実に着目して適法性を判断すべきで あり,捜査機関がB事実に名を借りて実質的にはA事実の取調べを行う意図であることがうか がわれる場合には,B事実についての逮捕・勾留の理由と必要性が備わっていたとしても,裁判官はB事実での逮捕状請求や勾留請求を却下すべきである。 Ⅲ.B事実によって逮捕・勾留された後の身体拘束期間が,主としてA事実の捜査のために利用 されるに至った場合には,それ以降の身体拘束は,B事実による逮捕・勾留としての実体を失い,A事実による身体拘束となっていると評価され,A事実による逮捕・勾留の要件が欠けるため違法である。
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