ア.Ⅰの見解に立っても、Ⅱの見解に立っても、捜索差押えの対象となる証拠は、逮捕の理由とされた被疑事実と関連する物に限られる。
イ.Ⅰの見解に立つと、捜索差押えをすることができるのは、証拠が存在する蓋然性が一般的に高いと認められる場所においてであると考えることになるため、逮捕が被疑者の隣人方でなされた場合、当該隣人方のほか、被疑者方でも捜索差押えを実施することができる。
ウ.Ⅰの見解に立っても、逮捕が被疑者ではない第三者の住居でなされた場合、逮捕の理由とされた被疑事実に関する証拠の存在を認めるに足りる状況がなければ、当該住居で捜索差押えを実施することは違法であり、許されない。
エ.Ⅱの見解に立つと、捜索差押えをすることができるのは、逮捕の際に被疑者が証拠を隠滅することが可能な場所においてであると考えることになるため、逮捕が被疑者方の一室でなされた場合に、捜索差押えができるのは、逮捕がなされた時点で被疑者の手が届く場所に限られ、当該一室全体において実施することができるとは考えられない。
オ.Ⅱの見解に立つと、捜索差押えの要件として、被逮捕者が証拠を隠滅する具体的な危険が認められることが要求されることになる。